構造化データとは、Webサイトの情報を検索エンジン(Google/Yahoo! etc…)のクローラーにより解りやすく伝えるために用いるHTMLの専用コードを指します。
マークアップとは、タグと呼ばれるマークを付加することでWebサイトに装飾などの情報を与える方法を指します。ちなみに、HTML、XML、SGMLはマークアップ言語に分類されます。
構造化データをマークアップすることで、Googleが提供する検索結果の画面上部に表示されるカルーセル、画像などテキスト以外のリッチな要素を含む枠にWebサイトを表示させることができます。
リッチな機能によって検索結果に示されたWebサイトは、通常の検索結果よりも注目されるので、Webサイトの表示回数とクリック数の向上に直結します。このリッチな機能のことを「リッチ リザルト」と呼びます。
構造化データをマークアップすることで、検索エンジンからの評価が上がり、Webサイトのユーザー数の増加に大きく影響を与えるでしょう。
実際に私もレシピ掲載サイトの構造化データをマークアップしたことで、毎月のユーザー数が急増した事例があります。これについては、最後に簡単にご紹介させていただきます。
リッチリザルトにはいくつか種類があります。
ぜひWebサイトに適用できるものがないか確認してみましょう。
リッチリザルトの種類と業種について
Googleのリッチリザルトは10種類以上のカテゴリが存在し、Webサイト全体で共通のリッチリザルトもありますが、業種によって適正があるものもあります。
リッチリザルトとは?
種類 | おすすめの機能や拡張機能 |
記事 / ブログ | 記事、AMP、ファクト チェック、How-to、読み上げ、定期購入とペイウォール コンテンツ |
書籍 | 書籍、レビュー |
教育 | コース、カルーセル、データセット |
エンターテイメント / メディア / ニュース | カルーセル、イベント、ファクト チェック、ライブ配信、映画、レビュー、定期購入とペイウォール コンテンツ、動画(および動画のライブ配信)、ポッドキャスト(動画のおすすめの方法もご覧ください) |
ビジネス | ビジネスや企業のアイデンティティ情報、ローカル ビジネス(実店舗がある場合)、人気スポットリスト |
イベント | イベント、動画、動画のライブ配信 |
レシピ | レシピ、カルーセル、AMP、レビュー |
商品 | 商品カテゴリ、レビュー、ソフトウェア アプリ、よくある質問 |
科学機関 / 研究機関 | データセット |
求人関連のコンテンツ | 求人情報、職種、雇用主の総合評価 |
すべての種類 | パンくずリストサイトリンクの検索ボックス(大規模なサイトの場合)[試験運用版] アクション: Google アシスタント(ユーザーが音声コマンドでコンテンツを利用できる音声インターフェース)との統合画像については画像のベスト プラクティスをご参照くださいサイトをモバイル フレンドリーにする方法や機能については、AMP とモバイル フレンドリーのおすすめの方法をご覧ください。Q&A タグを使用すると、ページに質問と回答を表示できます。ウェブサイトのコンテンツを定期購入制で提供している場合や、コンテンツへのアクセスに登録が必要となっている場合、そうしたコンテンツをインデックスに登録するには、定期購入タグとペイウォール コンテンツ タグの詳細をご確認ください。 |
エンリッチ リザルトとは?
さらに、リッチリザルトの機能を更に拡張し、ユーザーにより注目されやすいビジュアルの「エンリッチ リザルト」というものが存在します。
エンリッチリザルトはリッチリザルトの中の一種ですが、以下業種の一部の検索結果しか対応していません。
- 求人情報
- レシピ
- イベント
詳しくはGoogle公式の「Google検索セントラル|エンリッチ リザルト」をご覧ください。
ここまでリッチリザルトの種類について見てきました。
ここからは、実際に構造化データをマークアップする方法について見ていきましょう。
構造化データの設定方法
1)「構造化データ マークアップ支援ツール」で専用HTMLを取得する
Googleが提供している構造化データの支援ツールとして、名前そのままの通り「構造化データ マークアップ支援ツール」があります。
これはとても便利なツールで、WebサイトのURLと表示されるカテゴリの中から該当するものを選択し、ナビゲーション通りに操作すれば構造化データの専用HTMLが生成されるというものです。
取得した専用HTMLをそのままWebサイトに追加すれば、構造化データのマークアップは一先ず完了です。
構造化データをマークアップする方法は専用プラグイン等もありますが、データ容量を抑えたいWebサイトには有難いツールです。
2)「リッチリザルト テスト」で正しくマークアップされているか確認する
こちらもGoogleが提供している構造化データの確認ツールです。「リッチリザルト テスト」があります。
ただし、検索エンジンに公開されているWEBサイトのテストツールなので、その点だけ留意しましょう。
構造化データを実装した成功事例
冒頭で簡単にご紹介したレシピ掲載サイトの構造化データをマークアップしたことによる事例をご紹介します。
このWebサイトは、BtoC向けの加工食品を扱う企業のコーポレートサイトで、主に企業概要と加工食品の紹介、加工食品を用いたレシピの紹介ページを持っているWebサイトでした。
先程のエンリッチ リザルトの1つである「レシピ」のマークアップは未設定でしたので、直ぐに導入し2~3日程度で検索結果のエンリッチ リザルトに表示されるようになりました。
新規ユーザーのPV数(青線)大幅増に繋がり、グラフでは分かりにくいですがリピーターのPV数も増加しました。前年比で「150%超」という驚異的な数値を記録しています。
もちろん、全てのリッチリザルトがこのように大きな変動を与える訳ではありませんが、SEOの知識があまり無い方でも直ぐに始められる対策だと思います。
Googleも構造化データのマークアップに様々な支援ツールを用意してくれているので、ぜひ有効的に使っていきましょう!
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